皮膚科
当院の皮膚科について
皮膚科は皮膚やアレルギーなどの疾患に対応する科目です。
皮膚疾患は症状として痒みやフケ、脱毛、べたつく、皮膚の炎症など様々な症状があります。
また、複数の原因が複雑に絡み合っていることが多く、全身の状態を見ながら診断を進めていきます。
皮膚科は当院の得意とする診療科目の1つで、熊本県内はもちろん、九州全域からもお越しになられています。
その理由の1つに、当院院長が特許を取得した動物用皮膚薬があります。
皮膚はその動物が住んでいる地域の気候(温度・湿度など)によって、治療法や日常的なケアを変えなければなりません。ですので、基本となる治療法を押さえつつも、地域特性に合わせてアレンジする必要があります。
こういった背景を踏まえ、熊本という地域特性も合わせられるよう、色々な経験を基にして、効果・使い易さなど研究を重ねて開発した、当院にしかない皮膚のためのお薬です。
動物の皮膚の状態に合わせて色々な治療を組み合わせて行いますので、まずは診療時にご相談ください。セカンドオピニオンもお受けしています。
当院開発の皮膚病薬について
動物用医薬品
[ 特許第3887390号 ]
院長取得
熊本県で開業して診療を行う中で、熊本県という地域特性による皮膚トラブルを多く診てきました。
熊本県は日本でも有数の高湿地域です。
また、熊本市内にも自然がたくさんあるので寄生虫が繁殖しやすく、これらが原因となる皮膚のトラブルも少なくありません。
湿度が高いため、毛が密集しているペット達は病気とまでいかないまでも、何らかのトラブルを抱えている場合も多くあるのです。
こういったトラブルを抱える動物を何とか助けたいと思い、特許を取得した皮膚用の動物薬を開発しました。
当院にしかない皮膚のためのお薬
病原菌をおさえ、さらにお耳の粘膜の新生・再生・保護をするという画期的なものです。
使い方はとてもシンプルで、お薬をひたしたコットンでペットのお耳をぬぐってあげるもの。必ずや納得できるものと、自負しております。
使用については、診察により処方いたします。ご相談下さい。
当院開発の皮膚病薬は、動物と飼主様の負担を考えて開発しました
「かわいいペットが触れると嫌がる」、「ペットから嫌な臭いがする」。
ペットの皮膚病は、ペットだけでなく飼い主様にとってもやっかいな病気です。
皮膚病の予防には、シャンプー(毎日)や毎日の通院または高価な薬の投与があります。
しかし毎日となると実現難しく、困っている飼い主様も多いはずです。
その様な悩みをしばしば耳にし、「投与が簡単」で「副作用が少ない」薬の必要性を感じ開発いたしました。
また、効果的な治療を行うために、しっかりとした検査、診断に基づき処方を行っています。
当院開発の皮膚病薬の推薦のお声をいただきました
手紙を書かせていただいたのは、犬の皮膚疾患につける薬の件です。
私宅の紀州犬(メス・9歳)が6月初め左耳が痒くなり、さっそく噴霧器や注射器(針つけず)でパッと噴きつけるように投与してみました。脱脂綿で塗るなんて、暴れて到底どうしようもなかった為です。それでも10日ほど、1日1回続けていたら治りました。
一安心していましたら、7月の中ごろから今度は右耳が痒くなり左耳よりひどい様です。ノミ取りくしで体表をすき、毛や鱗屑(フケ)、ノミの糞・虫体の検出を行う検査です。
それで今度は、脱脂綿で塗布することにしました。指先くらいの大きさの薬を浸した脱脂綿を隠し持ち、耳の辺りをさすって痒みをやわらげてやりながら、耳の穴に押し入れました。そのまま耳の根元をぐんぐん押して液が奥へ入るようにしましたら、犬はごまかされていい気味です。
今日、8月3日で10日くらいになりますが、殆ど治った感じで助かっています。
中田先生様様です。お礼申し上げます。
大地 隆温(元 麻布大学名誉教授 獣医学博士 医学博士)
こんな症状はありませんか?
下記のような症状があれば、皮膚疾患の可能性があります。
病院にてご相談ください。
- 身体をかゆがる
- 赤いブツブツがある
- 足をペロペロとなめる
- 眼や耳のまわりが赤い
- 顔、耳、口、のど、首、脇のあたりを掻いている
- においが臭い
- 毛が抜ける
- 皮膚がベタベタしている
皮膚科の診断・検査
皮膚病の主な原因には、下記のようなものがあります。
症状は同じでも原因は様々です。複数の要因が重なっていることもあります。
- 細菌、カビ、寄生虫などの感染症
- 生まれつきの体質
- アレルギー(ノミや食事など)
- 免疫異常
- ホルモン異常
- ストレスなどの精神面
- ガン(腫瘍)
これらの原因を探り改善を行うためには、食事、シャンプー、血液検査の結果や、現在や過去に使っていた薬などを教えていただけると診断治療の手助けとなります。
皮膚科の検査
くし検査
ノミ取りくしで体表をすき、毛や鱗屑(フケ)、ノミの糞・虫体の検出を行う検査です。
押捺検査
スライドやセロハンテープを皮膚に押し付け、染色鏡検し、被毛に寄生する寄生虫の検出(マダニ・シラミなど)を行う検査です。
被毛鏡検
採取した被毛を用いて鏡検し、マラセチア・真菌・細菌の有無と種類などを検査します。
押捺検査
スライドやセロハンテープを皮膚に押し付け、染色鏡検し、被毛に寄生する寄生虫の検出(マダニ・シラミなど)を行う検査です。
皮膚掻爬検査
皮膚を掻爬し、採取した鱗屑を鏡検して寄生虫・糸状菌の検出を行う検査です。
培養検査
被毛や鱗屑などを採取し、細菌や真菌などを検出する検査です。
一般血液検査及び内分泌検査
皮膚病の原因の特定のために血液検査を行います。
血清特異的IgE抗体検査
アトピー性皮膚炎の原因の特定のために、血清中のアレルゲン特異的IgE抗体を測定する検査です。
代表的な皮膚科の病気
当院で実施している皮膚科診療での対応例の一部をご紹介します。
表在性細胞性毛包炎
病気の概要及び症状
通常痒みをともない、原因菌の違いによって症状が異なることはない。
毛包炎は毛包一致性の紅斑性丘疹、あるいは小型の膿疱としてみられる。
丘疹、膿疱に近づいて観察すると、毛包一致性の皮疹では、丘疹、膿疱の中心部に毛が観察されることが多い。
短毛の犬では脱毛斑が多数認められることもある。
マラセチア皮膚炎
病気の概要及び症状
長時間マラセチアからの抗原刺激によるアレルギー反応が惹起される。
これにより痒みをともなう慢性のマラセチア性皮膚炎や外耳炎になると考えられる。
マラセチア皮膚炎の好発犬種として、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア、コッカー・スパニエル、プードル、ダックスフンド、ボクサー、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、シー・ズー、ジャーマン・シェパード・ドッグが報告されている。
犬のマラセチア皮膚炎の好発部位は、外耳、口唇、鼻、肢、指間、首の腹側、内股、会陰部などであり、主な症状としては、紅斑、痒み、色素沈着、脱毛、脂漏、臭気などがみられる。
皮膚糸状菌症
病気の概要及び症状
皮膚および皮膚付属器の角化した組織に侵入・生息する白色・透明な糸状菌である、皮膚糸状菌によって惹起された皮膚疾患である。
皮膚の脱毛、紅斑、水疱、落屑などの皮疹を主徴とする。
まれに皮下に肉芽腫病変を形成することもある。またヒトにも感染するため、人獣共通感染症としても問題となる。
ニキビダニ症
病気の概要及び症状
ニキビダニは多くの哺乳類の毛包内に常在する寄生虫である。
犬のニキビダニ症は小動物皮膚科臨床で一般的に認められる疾患であるが、猫においてはきわめてまれである。
症状としては、顔や足先の毛が抜ける、皮膚が腫れて出血するといったことが多い。
主に免疫力の低下が原因でニキビダニが増殖し、皮膚症状がみられるようになる。症状は、初期に毛孔に一致したブツブツや脱毛、発赤が認められる。ブドウ球菌などの二次感染を伴うと、皮膚の腫れやえぐれ、出血が生じることもある。
犬アトピー性皮膚炎
病気の概要及び症状
犬アトピー性皮膚炎は遺伝的素因を背景とした慢性瘙痒性皮膚疾患であり、特徴的な臨床症状を呈し、その多くが環境アレルゲンに対するIgE抗体の増加を認めると定義されている。
臨床症状としては、慢性的な瘙痒である。発症年齢は一般に6か月~3歳頃までであるが、より高年齢の発症報告もある。
初発症状は痒みを示唆する掻破行動や舐性行動であり、典型例では二次的な感染症や掻破痕以外に炎症性皮疹を認めないか発赤を呈する。
外耳炎
病気の概要及び症状
外耳炎は、鼓膜から外側の耳道に発生する炎症性疾患で、その発生には多くの因子が関与している。
外耳炎かどうかは耳周囲の搔痒、耳垢の存在、耳道の炎症性変化を確認することで容易に判断が可能である。