炎症指数CRP
人間の検査でも耳にすることがあるCRP。言葉を話すことのできない動物にとって病気を見つける手がかりになる検査です。
CRPとは…
C反応性蛋白(はんのうせいたんぱく)は、感染や組織傷害などに反応して、短時間の間に血中濃度が変動するタンパク質であり、肺炎球菌のC多糖体と結合し、CRPと略称されます。
CRPは主に肝臓でつくられ、一部は膵臓や局所のリンパ球から産生されます。
CRPはどういう時に測るの…
C反応性蛋白の産生量は炎症反応の強さに相関するため、血清中のC反応性蛋白を測定して炎症反応の指標とすることができる。
すなわち炎症が強いほど血清CRP値は高くなります。
日々変化する炎症マーカーなので、いまそのときの数値をみることができます。
CRPの数値…
採血を行います。
当院で用いている検査機器では、正常値0.7㎎/dl以下となっています。
CRPが上昇する原因
全身の炎症によって上昇しますが、とくに、感染性、免疫介在性、腫瘍性(腫瘍がまわりの組織に浸潤して炎症をおこすため)の病気で上昇します。
- 細菌感染症(子宮蓄膿症 脊髄炎 腎盂腎炎 膿瘍 腹膜炎など)免疫介在性関節炎
- 皮膚の重度の感染症
- 重度の膵炎
- 重度の出血性胃腸炎v
- 急性腹症
- 胆嚢破裂
- パルボ、ジステンパーウイルス
- ステロイド反応性髄膜炎
CRPは、原因、部位を特定する検査ではなく、あくまで炎症や組織障害の程度を示す指標であるので、CRPだけで重症度や予後判定を行うのは困難といわれていますがCRPが上昇することで、病気の鑑別補助になります。