フィラリア症とは?

フィラリア症という言葉はよく耳にすると思いますが、どのような病気かご存知ですか?

フィラリア症とは??

フィラリアに感染した犬の心臓

フィラリア症は、フィラリアという寄生虫が心臓の内部に寄生することによって起こる病気です。
犬から犬へ直接感染することはなく、蚊を媒介として犬に感染します。
右の写真は実際にフィラリアが感染した犬の心臓です。そうめんのように白くて細いのが特徴です。

どんな症状が出るの??

犬の病気として怖いフィラリア症ですが、初期とフィラリアの感染数が少ない場合は症状が現れにくいです。しかし、その数が多くなると「慢性フィラリア症」や「急性フィラリア症」になってしまいます。

~慢性フィラリアの場合~

咳、運動したがらない→呼吸が荒くなる→呼吸困難、腹水がたまる

まずおかしいと気づくのは・・・

  • 咳、元気がない、運動したがらない
  • 呼吸が荒くなる、失神して倒れることも
  • 腹水がたまる、呼吸困難

~急性フィラリアの場合~

様々な症状がありますが進行するにつれほとんどの内臓が浸食されて命の危険があります
  • 突然真っ赤な尿をするようになる
  • うまく歩けなくなるなどの運動障害がおこる

フィラリアの感染ルート

フィラリアの感染ルート

蚊が血液とともにフィラリアも取り込む

→蚊の体内でフィラリアの子虫が成長

→蚊が感染していない動物の血液を吸収するさい感染していない動物の体内にフィラリアの子虫が侵入

フィラリアの予防方法

決められた投薬期間、毎月1回薬を投与することにより予防することができます。
蚊は気温が約15度を超えると吸血活動を開始するので熊本では4月~12月までが投薬期間となります。
このフィラリアのお薬は、蚊から感染した幼虫が犬の体内で成長し心臓にたどり着く前に毎月1回まとめて駆虫するお薬です。
 なので・・・
蚊がいなくなった後の1ヶ月がとても大切です!!

4月(蚊が出現してから1ヶ月以内)から12月(蚊がいなくなってから1ヶ月後)まで1か月に1回決められた日に駆虫薬を投薬しましょう!

4月(蚊が出現してから1ヶ月以内)から12月(蚊がいなくなってから1ヶ月後)まで1か月に1回決められた日に駆虫薬を投薬

投薬の注意点

よく予防薬と言われますが、フィラリアに感染しないように飲ませるお薬ではありません。
フィラリアの子虫が成虫となる前に駆虫する駆虫薬です!
そのため当院では安全に投薬していただくために投薬前には血液検査が必要になります。

血液検査を行わずに投薬してしまうと・・・成虫のフィラリアが血管につまり死に至ることもあります。

フィラリア予防のタイミング

  • 蚊の給血で幼虫が体内に侵入
  • →体内で成長
  • ※ここで投薬
  • →血管に侵入
  • →心臓に寄生

予防のタイミング

心臓や肺動脈に入ると予防薬で駆除できません。

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