猫の甲状腺機能亢進症とは・・・

中高齢の猫特に12~13才によくみられる、世界で最も多い内分泌障害です。
甲状腺の過形成や腫瘍によって甲状腺ホルモンの分泌量が過剰になり以下の症状がみられます。

症状

  • 食欲旺盛なのに体重が減る、やせてる
  • 心拍数の上昇
  • 多飲多尿
  • 神経質
  • 爪が伸びるのがはやい
  • 毛がバサバサ

治療しないでおくと心臓や腎臓などに大きなダメージを与え、死に至ることもあります。
日本では、現在5頭に1頭が甲状腺機能亢進症ではないかといわれており、意外と身近な病気です。

甲状腺ホルモンとは?

甲状腺ホルモンとは?代謝、体温、心拍数、消化器機能などを調節します

治療法

放射性ヨウ素は日本では認められていない、甲状腺摘出手術は麻酔のリスクあり、投薬は副作用のリスクあり

日本におけるネコの甲状腺機能亢進症有病率

日本におけるネコの甲状腺機能亢進症有病率

これからの甲状腺機能亢進症の管理法

食事を与えるだけの簡単な管理法y/d(ワイディー) y/d (ワイディー)

甲状腺機能亢進症のしくみ

通常量のヨウ素を摂取、甲状腺ホルモンを過剰に産出放出

食事から摂取したヨウ素によって作り出される甲状腺ホルモンが肥大した甲状腺によって過剰に産出・放出されてしまいます。

管理のポイント

ヨウ素の量が制限されたフードを与えましょう
日常の食事で摂取するヨウ素の量を制限することにより、甲状腺ホルモンの産出を減少させることができます。

ヨウ素の摂取量を制限 制御された量のヨウ素を摂取、甲状腺ホルモンの産出放出が正常化

食事管理の方法

食事の切り替え方

新たにy/dを始める場合

 今までの食事にy/dを混ぜて徐々に増量しながら1週間かけて切り替えましょう

現在お薬(抗甲状腺薬)を使っている場合>

開始から1週間 通常の食事からy/dに切り替えます。
同時に抗甲状腺薬は半分程度に減量します
切り替えから1~2週間

y/dだけの食事に切り替わって1~2週間後に抗甲状腺薬を中止
          ↓
定期的な健診(4週間、8週間、6カ月ごと)
以上は1つの例でありすべての猫に適応するものではありません。
獣医師の指導に従うことが原則です。

注意点

  • 他の食べ物は与えない
  • 計量カップもy/d専用を使う
  • 井戸水には注意
注意点他の食べ物は与えない

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