歯髄コーディング

ワンちゃんの歯は固いと思われている方が多いのですが、実は歯の表面(エナメル質)は人のほうが強く、固いものなどあげると歯が折れたり欠けたりすることがあります。
今回、歯が欠けてしまったワンちゃんの歯の修復を行いました。

処置前の犬の口腔内

図は処置前の状態です。
これからどのように修復していくか見ていきましょう!

1.歯石除去

まず歯石の除去を行います。
この際に破損した歯が取れかかっていましたので、破損した歯を取り除きました。

犬歯石除去 歯を取り除く

2.歯髄部分の洗浄

露髄部分の洗浄をしっかりと行います。

3.水酸化カルシウム製剤の注入浄

水酸化カルシウム製剤の注入 水酸化カルシウム製剤の注入

水酸化カルシウム製剤(ダイカル)は、歯髄の保護のために使用します。
この2つを混ぜ合わせ、歯髄の上にのせます!

図は、歯髄の上に水酸化カルシウム製剤をのせている段階です。肌色に見えるのが水酸化カルシウム製剤です。

4.エッチング

エッチング エッチング

エッチングとは、歯質にボンディング剤が付きやすくするための処置です。 左図はエッチング中です。
ピンク色に見えているところがエッチング剤をのせているところです。
これは酸性なので、口の粘膜につかないように注意して使用します。

5.ボンディング

ボンディング 

ボンディングとは、歯と次に使用するレジン(修復剤)が接着しやすくするための処置です。

6.コンポジットレジン充填

コンポジットレジン充填コンポジットレジン充填

レジン(修復剤)の充填です。
  これは、何もしない状態では全然固くはないのですが、光重合(左下図)を行うことにより固くなります。
最後に歯の研磨を行い、完成です。

修復前

修復前

修復後

修復後

  キレイになりましたね☆
  ワンちゃんも喜んでお家に帰っていきました!お疲れ様です!

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