わんちゃん達は、長い短いの違いはありますが、体の大部分を被毛で覆われ、平均体温も約38.5~39度と人間の平熱から比べると1.5~2度ほど高くなっています。
平熱が高い上に、手足のパッド(肉球)以外には「汗腺」が無く、どんなに気温が上がっても人間のように汗をかいて体温を下げることが出来ません。
その為、蓄積された熱を冷ます為に「開口呼吸」による放熱で、極力体温をあげないようにしています。

熱中症の症状

★初期症状:レベル1★

 

暑さで元気がなくなり、ハァハァ激しいあえぎの呼吸をしたり、大量のヨダレが出ます。 また体温が上昇し、脈も速くなり口の中や目の粘膜が充血します。

浅く早い呼吸、粘膜の充血

★中期症状:レベル2★

 

呼吸は浅くなり、体温(直腸温)は40度を超えます。呼びかけに鈍くなったり、時に下痢や嘔吐をすることもあります。
それと同時にぐったりしてけいれんをおこすこともあります。

★末期症状:レベル3★

 

脱水症状がひどくなるため血液が濃くなり、循環が悪くなります。
 そのため血液によって運ばれる酸素が全身に十分行き渡らなくなり、酸欠状態になります。
 そうなると舌は真っ青(チアノーゼ)になり、意識がもうろうとしてくるなどのショック状態を引き起こし、死に至ることも多々あります。
※現れる症状には個体差があり、記載した症状が出ない場合もあります。

熱中症の起こりやすい場面

熱中症犬
  • 気温が高い所での激しい運動
  • 日陰のない所での長時間の留守番
  • 締め切った車内でのお留守番
人と動物との体感気温の差

陽のあたるアスファルト道路に立った場合・・・

  • 人間の頭の高さ:31℃
  • 大型犬の頭の高さ:33℃
  • 小型犬の頭の高さ:37℃
  • アスファルト路面の温度:46℃

このように人と小型犬では体感温度に6℃の差があり、体高の低い小型犬や足の短い犬種は照り返しの熱気と路面の熱さにさらされます。

犬が熱中症になってしまった際の対処法

熱中症になってしまった犬  

まずは体を冷やします。
 全身に水をかけ、意識があり水が飲めるようであれば好きなだけ飲ませます。
水や保冷剤などを、頭部、頸部、わき、そけい部にあて冷やします。

犬の熱中症の予防

☆外出・散歩

  • 水分補給をまめに
  • 濡らしたタオルやアイスノンをタオルで巻いたものを首に巻く
  • 出来るだけ真昼ではなく「早朝」もしくは「夕方の遅い時間」や「夜」に行く
  • わずかな時間であっても犬を車内に残さない
  • 後部座席等にキャリーを置く場合はクーラーの風がちゃんと届いているか確認する
  • ☆室内の場合

    • 部屋の風通しを良くする。扇風機やエアコンなどで部屋の温度を下げる
    • ペット専用の「ひんやりグッズ」などを活用する

    9月に入り暑さは和らいできましたが熱中症には要注意です

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